NIPTと羊水検査を比較
NIPTと羊水検査を比較
お腹の赤ちゃんが健康であるかどうかは、女性にとってとても気になるところです。健康に生まれてくるかは出産まで知ることができませんが、妊娠中でも胎児の検査を行うことはできます。
出生前診断としてはNIPTを利用する人も多くなっています。NIPTは、新型出生前診断のことで母体から採取した血液から胎児の染色体に異常がないかどうかを判断します。
この検査は比較的検査と呼ばれており、それだけでは結果は確定しません。陽性と判断された場合は、確定検査も行い、診断を確定させます。血液による検査なので、流産や死産のリスクはありません。
羊水検査は、お腹に針を刺して羊水を採取し、胎児由来の細胞を培養し診断していきます。確定検査なのでこの診断だけで結果を確定することができます。
お腹に針を刺す検査になりますので、出血や子宮内感染などのリスクもあり、0.3パーセントの割合で流産や死産があるとされています。
NIPTは、ダウン症の診断になりますが、こちらは染色体疾患全般を対象としているのも違いです。
NIPTを他の非確定検査などと比較した場合の特徴とは
出生前診断にはNIPTやコンバインド検査、母体血清マーカー検査など非確定検査の他にも羊水検査や絨毛検査のような確定検査があります。
前者は診断結果が確かではないため、陽性と判断された場合には後から羊水検査などを受けなければなりません。しかし羊水検査などには流産や死産のリスクがあるので、まずはNIPTなどリスクのない検査を受けると身体的・精神的負担を軽減できます。
NIPTと他の検査を比較すると短期間で正確にダウン症候群やパトー症候群、エドワーズ症候群を判断できるというメリットがあります。
コンバインド検査で分かるのはダウン症候群とエドワーズ症候群で、母体血清マーカー検査はそれらに加えて神経管閉鎖不全症を判断できます。
ダウン症候群の感度はNIPTだと99%ですがコンバインド検査は83%、母体血清マーカー検査は80%です。新型出生前診断ならば1週間から2週間ほどで結果が分かります。
コンバインド検査、母体血清マーカー検査は結果が出るまで2週間ほど必要です。羊水検査や絨毛検査は2週間から3週間ほどで染色体疾患全般を100%の感度で判断できますが、流産・死産のリスクがあります。